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全身麻酔とは外科手術(歯科治療も含む)に際し患者さんに苦痛を与えないように中枢神経系または末梢神経系を抑制する方法です。全身麻酔での歯科治療はほとんど知られていないのが現状ですが大学病院など大きな施設では治療の1方法としてごく当たり前に行われています。
- 長時間の治療がストレスとなる
- 嘔吐反射があり意識下での治療が困難である
- 治療に対する恐怖感、不安感が強い
- 侵襲が比較的大きな処置、手術である(親知らずや埋伏歯の抜歯、粘膜の腫瘍摘出など)
- 障害(精神発育遅滞、自閉症など)があり治療に協力できない
- 幼少で治療に協力できない
- できるだけ短期間で治療したい
痛み、恐怖を伴いません。
患者さんは麻酔中動くことがないのでスムースに治療がおこなえます。
多くの虫歯をお持ちでも集中治療できます。よって外来での一般的な治療と比較し治療期間を短縮できます。
(1回の全身麻酔ですべての治療が終えられるということではありません。)
現在かかっている疾患によって当クリニックでの麻酔は不可能なこともあります
(例えば、重度高血圧症、糖尿病、不整脈、風邪など)
保険診療ですが窓口負担は高額になる傾向があります。
(麻酔にかかる金額が高額なことと集中治療にて多数の歯の処置をするためです。)
全身麻酔については説明してもなかなかイメージがつかめないと思いますのでお話をお聞きになりたい方は一度クリニックに足をお運びください。またお電話でもお気軽にお問合せください。医師と患者ご本人、ご家族と話し合い納得された上で麻酔の実施となります。
なお麻酔は日本歯科麻酔学会で認定された指導医、専門医、認定医が行います。
★当クリニックでは平成10年の開業後まもなく全身麻酔による歯科治療を開始しました。治療に協力できない小さなお子様や障害をある方を昔のように押さえつけて強制的に治療することは精神的ダメージをうえつけ、その後さらなる治療拒否を起こしかねません。また嫌がって動いている体を押さえつけて治療することにより小さな器具や銀歯を誤って飲み込んだり、治療箇所に唾液が混入し詰め物がとれやすくなったり2次的虫歯の発生率が高くなります。このような理由からも全身麻酔下の歯科治療の症例数は近年増加しています。ご相談または質問や疑問があればお答えいたします。
Q1:全身麻酔してまで歯科治療すべきなの?
A1:虫歯は自然治癒しません。痛みが出る前に治療するのが大切なのは言うまでもありません。例えば乳歯の虫歯を放置すると永久歯に悪影響が出たり化膿して高熱が出たりします。
◎現在小児歯科では、非協力児童は全身麻酔で治療するのがのぞましいという考えになってきております。
Q2:全身麻酔は怖くないの?安全なの?
A2:全身麻酔は出生直後〜100歳近いお年寄りまで安全に行われています。医療において100%安全というものはありませんが現在の麻酔薬、麻酔技術は非常に進歩しており麻酔事故はまず起こりません。当クリニックでは2009年8月までに約60症例ほどの麻酔を行いましたがもちろん事故はありませんでした。
Q3:歯医者が全身麻酔かけていいの?
A3:歯科医師も全身麻酔をかけられます。歯科にはほてつ科、放射線科、口腔外科、矯正歯科などさまざまな科がありますが歯科麻酔科が全身管理を専門に行う科です。歯科麻酔医も医科麻酔医と全く同じ技術を習得します。当クリニックの麻酔は、医科または歯科で数百症例〜数千例の麻酔経験のある歯科麻酔医が行います。
患者の意識を消失させることなく不安感、緊張感を和らげ治療に協力させるための方法。
歯科治療にたいする恐怖症、不安感、嫌悪感を抱いている患者、嘔吐反射がある患者などが適応症。笑気吸入鎮静法、静脈内鎮静法の2方法がありそれぞれに長所や短所があります。
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